債務整理に強い専門弁護士/司法書士、我々と共に借金問題を解決しましょう。

はじめに

借金をダイエット!

初めまして! 債務整理中央事務局/編集部キャップの「元・タジュウ」と申します。

当サイトは借金を減らしたい!ゼロにしたい!と考えている方向けのコンテンツです。

債務整理とは、語弊無くざっくり簡単に言うと、「借金を減らす」「借金を0にする」という借金をダイエットさせるか、まるっとゼロカロリーにする魔法のような制度。債務者にとっては何とも都合のよい夢のようなスペシャルメニューの事です。

かったるい説明はいい、債務整理については大体理解しており、すぐに相談や依頼をしたい!と既に条件がクリアなら、弁護士検索から地域などの条件を選び即座に最適な弁護士や司法書士を探し出しましょう。

まだよくわからない、迷っているなら、各先生方に様々な事例を公開して頂いている、実績実例検索であなたの現状にピッタリ合う事例を瞬時に見つけて実際に債務整理を行った方々の借金がどうなったか見てみましょう。

借金を減らせるのはなんとなく分かるが、そもそも債務整理についてよくわからん。という方はこの記事中程まですっ飛ばして法的債務整理とは?を御覧頂ければ幸いです。

まず「元・タジュウ」このペンネームの由来をご説明し自己紹介に代えさせて頂きます。

多重債務。この言葉を見て皆さんはどう思われるでしょうか? 多くの方は自分には単に無縁の世界・・・と感じると思います。あるいは、ナニワ金融道や賭博黙示録カイジ、闇金ウシジマくん等、「借金取りから逃げ回る」系の漫画を思い起こされる方もいるかと思います。

私もカイジが好きで、若い頃愛読しておりました(ちなみにアカギも大ファンです!)。無能どもがこんなに借金を抱え取立てから逃げ回って・・・本当に情けない奴らだ!と登場人物達を嘲笑いながら読んでいたものです。こんな奴本当にいるのか!?

払うカネがない。

さてそのおよそ10年後。なんと自分がその「こんな奴 = 多重債務者」になってしまったのです。闇金ではなく銀行カードローン & クレジットカードの多重債務なのでカイジとは少し違いますが、借金の取立てに怯えて暮らす日々という意味では同じです(泣)。これで奇妙なペンネームの由来がご理解頂けたかと思います!

但し、単に「タジュウ」ではなく「元」とついています。これは法的債務整理を何とか活用して借金を帳消しに出来たためです。

本稿は元リアル多重債務者で、なお極貧だが借金はもう無い元・タジュウが、同じような悩みを抱えている方に法的整理及び専門家(弁護士・司法書士)の活用方法を分かりやすく & フレンドリーに解説するのが目的です。専門的な法律用語はなるべく避け、分かりやすく!をモットーに。元リアルなので真実味、迫力(?)があるかと思います。

バックグラウンド

絶頂期

まず、私がどういう情けない人生を送って「タジュウ」になったかをサマリーでお伝えします。なおこの記事は連載モノになっており、本稿では私の簡単な自己紹介と法的債務整理の概略を、これ以後の稿ではタジュウ人生の細かいナレーションに載せて法的整理債務の実際的プロセスをご説明する予定です。

私はいわゆるエリートです(でした)。履歴書を見ると、世界に冠たる学校の名前や資格が並んでいます。それは事実なんですが、元多重債務者とは書いていません(笑)。書いてもいいか(爆)。履歴書に書く代わりにこちらで。

一流大学卒業後、とあるサービス会社に就職。一流とわざわざ書くのは「転落のギャップ」を味わって欲しいためです(イヤミではなく)。企画・経理等で活躍し認められます。経理畑の経験から、ウォールストリートの投資銀行マンに憧れていたおバカの私は世界を股にかける一流バンカーになってやろう! と虚栄心から思い立ちます。普通に愚か過ぎて涙が出ます。金と名誉、ポルシェとマンハッタンの豪華マンションとハリウッド美女、何もかも手に入れてやる!!

世界を股にかける一流バンカーになってやろう

カネと見栄のためには努力を惜しまない私は必至で勉強し、米国一流校でMBA(経営学修士)を取得します。一流、ですよ! それもトップクラスの成績で。さて、ビザの問題等もありさすがにウォールストリートでの現地就職は難しそう・・・と気付きます。マンハッタンの豪華マンションはあきらめよう。大手町でもいいさ。そう思って帰国し、大手監査法人の金融コンサルティング部門で職を得ます。M&Aのアドバイザー、いわゆる虚業なのに高収入と世間から言われている職業です。そしられている?

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奈落の底

カネと見栄のためには努力を惜しまない私は必至で働き、業績を上げ上司にも認められます。ここまでが上り坂で、後は奈落に真っ逆さま。毎日終電、時に徹夜、休みも月に1度ぐらいという生活でそろそろ燃え尽き症候群も始まっていました。でもさらなる栄光を諦めない私は、投資銀行業務の本場は監査法人ではなく証券会社では? と案外当たり前なことを思いつきます。そこで、国内大手銀行系の証券子会社へ転職!

休みも月に1度ぐらいという生活でそろそろ燃え尽き症候群

入ってみて気付いたこと。銀行の「プロパー」(銀行から天下りで来た人ら)が幅を利かせ優遇されており、外部から来た人間はいくら優秀でも役職が低かったりするシステムが厳然として存在している、という点です。気付かなかった・・・。表面上の役職は係長ぐらいの管理職だったのですが、ある日「ヒラ」の名刺が配られました。人事体系変更だそうで。名刺の肩書を気にする虚栄心の強い私は愕然とします。終わった、と。

銀行の「プロパー」(銀行から天下りで来た人ら)が幅を利かせ優遇されて

その後、酒に溺れ、仕事をせず、朝から酒を飲んで酔っ払って職場に行き上司に叱られて余計酒を飲む、という日々が始まります。これが10年ぐらい続きました。表面上の履歴書はいいのでバカにされた証券会社は辞めメーカーやITに転職しますが、そこでも結局仕事をせず、毎晩キャバクラ通い。もちろんサラリーマンの給料で毎日キャバにはいけませんので、段々と銀行や消費者金融のカードローンやクレジットカードのキャッシングを利用するようになります。そのうち、毎月利息 + 一定の元本を振り込まなくてはならないため、「借金を返すための借金(他のカードを手元のカード借金返済のために作る!)」を始めます。気付くと、10%後半~20%台の金利が付く借金が1,000万円近くに・・・。いや、超えていたか。ちなみに余談ですが、コーポレートカードという経費精算のために渡されるクレジットカードまで使って飲んでいました。キャッシングは出来ないのですが。会社にばれちゃう(♡)。カードの数は記憶では7枚ぐらい。いや、8枚か。

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朝から酒を飲んで酔っ払って職場に行き上司に叱られ

上記の利息 + 一定の元本をサラ金の専用ATMで毎月振り込まないと、「デフォルト = 債務不履行」状態とみなされ督促状が届くようになります。その後は給与差押え等の法的行為が(会社にもばれます!)。

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ある日のこと。今月の給与から払えるだけ払い、数万円を手にグッと握りしめ、仕事へは行かず(上司にも言わず!)渋谷の街で呆然と佇むタジュウ。これを振り込めば今月は督促状は来ない。それか、朝キャバに行くか。行くか? あ、時間的に昼キャバか・・・。

一定の元本をサラ金の専用ATMで毎月振り込まないと、「デフォルト = 債務不履行」

救世主

行ってしまいました。昼キャバ。これで10年に及ぶ堕落の日々を経てついにカイジ状態。借金取りに追われる生活が始まる? まず考えたのは海外逃亡。故郷アメリカへ! と、留学時代からパスポート切れてるし、そもそも航空券を買うカネがナイ。カイジだ~。でも、カイジなら不屈の精神力と知恵で借金も跳ね返しますが、私にはそんな力はありません。神様か仏様は助けてくれないか?

数万円を手にグッと握りしめ、仕事へは行かず(上司にも言わず!)渋谷の街で呆然と佇む

ここでふと、金融に詳しいので企業には法的な「破産」か「再生」という脱出口があると気付きます。個人にもあるな・・・と。それで行こう! と思い毎日酔っ払って泣きながら弁護士を探し始めました。ちなみにこの時点で会社を辞め = 酔って出勤するアル中なので事実上クビ、無職にもなっています。今も無職に近い。さて督促状が発送されるであろうタイミングの寸前に、とある自己破産・個人再生専門の小さな弁護士事務所があり、親身そうなのでそこに早速お願いしました。神様、いた!

自己破産・個人再生専門の小さな弁護士事務所があり、親身そうなのでそこに早速お願いしました。神様、いた!

金融機関各位に私が法的債務整理状態に入ったことを通知してくれて、督促状は届かず。その後、紆余曲折を経て最後何とか自己破産に至ります(タジュウから元・タジュウに)。

法的債務整理とは?

法的債務整理と聞くと難解な感じがしますが、「借金を法律の力でカット、あわよくばゼロにしてくれる」というありがたい仕組みです。失敗をした人も借金に追われるだけの人生は可哀そうだから、という善意のシステム。だからと言って、役所に電話して「債務整理頼む!」「あいよ、あんた今日からゼロ!」とはなりません。

いくつか方法はあるのですが、私の場合「自己破産」か「個人再生(民事再生)」のどちらにするかで大いに迷いました。結論を言うと、個人再生から入りうまくいかず、途中から自己破産に切り替え何とか借金帳消しになりました。本当にゼロです。一部保険があったのでそれは解約して250万円ほどで、1,000万円と相殺して750万円免除してもらったという感じです。先に解約して飲むの忘れてました・・・。ちなみに法的整理の前後でこういうことをすると、わざとか?とお叱りを受けます。この点も次回以降の稿で。

この他にも、任意整理や特定調停というものもあります。主役は自己破産と個人再生ですが、まずこの四類型をご解説致します。

任意整理

任意整理は、裁判所を介さずに手続きができる方法です。
債権者と直接交渉を行い、和解することで借金返済の負担を軽減することが可能です。
必要書類などが少量で済むので、債務整理の中では頻繁に利用されています。

個人再生

個人再生は、借金を約1/5まで減額し、減額した分を3年〜5年をかけ分割返済する方法です。
裁判所に再生計画書を提出、認可を受けることが必要で、
継続的な収入を得る見込みがあることや、借金総額が5,000万円以下であるなど条件があります。

自己破産

自己破産は、財産を清算し債権者に配当を行い、借金をゼロにする方法です。
弁護士に依頼し、裁判所に申し立てを行う手続きを行います。
借金の原因が浪費やギャンブルなどで免責不許可事由があると、
免責が許可されない場合があります。

特定調停

特定調停は、裁判所が間に入り債務者と債権者・利害関係人(保証人など)などの話し合いを仲介し、両者が納得できるような和解を目指すという手続です。

 

  任意整理 個人再生 自己破産 特定調停
おすすめなケース ・家族等に内緒で手続きを行いたい場合
・事務所に何度も足を運べない場合
・継続した収入があり、借金の元本を3~5年で返済できる場合
・定期的な収入があり、借金をしている貸金業者の数や額が多い場合
・任意整理に応じにくい債権者の場合
・給与差押など受けている場合
・返済の見込みがなく、免責不許可事由に該当しない理由による借金がある場合
・ギャンブルや浪費による借金でない借金をなくしたい場合
・とにかく費用を抑えたい場合
・時間に余裕がありご自身で全て処理が可能な方
メリット ・公的機関を介さず当事者間の話し合いによって返済計画が決まるため、
柔軟な計画が可能で、他の方法と比べると手続きがスムーズ
・ギャンブルや浪費といった借り入れ原因の場合でもほとんど関係なく和解ができる
・債務減免効果が、任意整理よりも大きい
・給与の差押え等を止められる
・債務減免効果が、他の債務整理手続きよりも大きい
・無職の方や生活保護受給中の方など、全く返済が不可能な方でも選択できる
・費用が安い
デメリット ・当事者間の任意の話し合いが必要なため、話し合いに応じない貸金業者に対する強制力はない
・債務の元金がカットしてもらえることはほとんどない。
・一部の会社を除外して手続きすることはできない
・利用するためには一定の上限がある
・最低限の生活用品を除き、住宅等の財産を失う
・免責決定を受けるまで一定の職業に就けない等の制約がある
・催促が止まるまで時間がかかる
・平日日中に調停がある
・申立書の作成が煩雑
減額範囲 利息のカット
過払い金の充当、返還 
80%程度まで減額 全額免除  なし
返済期間 原則3年(最長5年) 原則3年(最長5年) - 原則3年(最長5年)
手続き期間 3~6ヶ月程度 6ヶ月〜1年程度 通常管財事件:半年から1年程度
少額管財事件:半年程度
同時廃止事件:3ヶ月から4ヶ月程度
3~4ヶ月程度
手続きの煩雑さ 弁護士・司法書士にほぼお任せできる  一部書類を自身で準備 一部書類を自身で準備 全ての書類を自身で準備
裁判所の介在
対象の債務 選択できる 選択できない 選択できない  
債務者督促・取立て 即日債務整理開始通知(受任通知)でストップ 即日債務整理開始通知(受任通知)でストップ 即日債務整理開始通知(受任通知)でストップ 裁判所が受理後債権者に申立受理通知書が発送
弁護士費用 5~15万円程度 50~80万円程度 30〜130万円程度 -
司法書士費用 3〜6万円程度 20~30万円程度 20万~30万円程度 -
裁判所に払う費用  なし 20万円程度 通常管財事件:50万円〜
少額管財事件:20万円〜
同時廃止事件:2万円〜
申立手数料500円、予納郵便切手430円分の合計930円/1社の場合
財産の強制処分      なし なし
※ローン返済中の自動車(所有権留保担保付)等は対象
される
現金、金融商品(現金99万円までは自由財産)
換価20万円を超える資産、財産等 
なし
保証人への影響 任意整理対象にした債務のみ、保証人に請求がいく 保証人に請求がいく 保証人に請求がいく 保証人に請求がいく
周囲に知られる可能性 ほぼ無し ほぼ無し ほぼ無し ほぼ無し(書類の送達先による)
債務原因による制限 制限なし 制限なし ギャンブルや浪費は原則NG(免責不可事由) 制限なし
職業の資格制限 
事故情報の登録
(ブラックリスト入り)
あり:5年
クレジットカードやローンなど審査が難しくなる
あり:5年
クレジットカードやローンなど審査が難しくなる
あり:5年
クレジットカードやローンなど審査が難しくなる
あり:5年
クレジットカードやローンなど審査が難しくなる
※費用はあくまで相場となります。案件や事務所、裁判所によって異なります。
 

A: 任意整理

ゴール

債権者と「直接交渉」して元本・金利の額を調整、書面を交わして後は返済

スピード

相手が応じれば非常に早い、逆に応じなければ永遠に終わらない

要件

→相手 = 債権者がOKする

→返済完了

対象 = 向いてる人

  • 借金の額がさほどでもない人
  • 少しでも減ればいい人(特に、金利カットだけでも助かる!という人)
  • せっかちな人

成功率

低め(応じない場合がかなりある)

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B: 個人再生(民事再生)

ゴール

借金を大幅に圧縮(元本の額に依る。私の場合1/5 = 200万円) / 金利はカット / 元本を3~5年ぐらいで月払分割返済

スピード

返済計画提出が必要なため自己破産より時間が掛かる(1年等) / 実際の返済期間3~5年を考えるとさらに遅い

要件

→裁判所(事実上、裁判所側の管財人)及び債権者の返済計画承認

→返済完了

※注1: 建前上、自己破産のような「免責不許可要件」がありません(少しは返すので、仮に飲んだくれでも殊勝ということか)。

※注2: 自己破産のような職業制限はありません。

※注3: 借金に保証人等がいる場合、少しややこしくなります(債権者がそちらに目を向けるため)。

対象 = 向いてる人

  • 圧縮後の返済ぐらいなら耐えられる人
  • 家等、取られて困る財産がある人
  • 待てる人

成功率

高いが、返済計画承認が必要な分自己破産より低い(90%台前半)

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C: 自己破産

ゴール

借金が「完全にゼロ」 / 手持ちの財産も(あれば)ゼロ

スピード:

認可されればバサッと消すだけなので早い(半年等。場合によりそれ以下)。

要件

→裁判所(事実上、裁判所側の管財人)及び債権者の承認

※注1: バクチや飲酒で散財しただけのふざけた人間は基本許さない、という「免責不許可要件」というものがあります。

※注2: 弁護士や公認会計士等社会的役割の大きい職業、警備員等他人の財産に触れる機会がある職業は申請が制限される(資格が一時停止になる等)場合があります。

※注3: 借金に保証人等がいる場合、少しややこしくなります(債権者がそちらに目を向けるため)。

対象 = 向いてる人

  • とにかく借金の額が大きい人 / 個人再生と比し(こちらはある程度残るため)
  • 家等、取られて困る財産が無い人
  • 早く解放されたい人
  • 個人再生がそもそも無理な人

成功率

一旦申請すれば非常に高い(90%台後半)

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D: 特定調停

ゴール

債権者と「事実上」直接交渉して(裁判所が第三者として見守ってくれます)元本・金利の額を調整、書面を交わして後は返済

スピード

相手が応じればかなり早い、逆に応じなければ永遠に終わらないし、裁判所が絡む分任意整理よりは遅い

要件

→相手 = 債権者がOKする

→返済完了

対象 = 向いてる人

  • 借金の額がさほどでもない人
  • 少しでも減ればいい人(特に、金利カットだけでも助かる!という人)
  • ややせっかちな人

成功率

低(応じない場合がかなりある)だが、裁判所が見てる分任意整理よりは高いかも

裁判所へ

さて、バッサリ借金を切る自己破産・個人再生と任務整理・特定調停を比べてみます。後者は債権者と債務者の「示談(直接交渉)」のようなものです。任意整理の場合、裁判所は絡まず直接交渉になります(この点、法的かどうか怪しい気もします)。例えば、カード会社に半分は金利無しなら返すから半分負けてくれと言って、相手がOKなら書面を直接交わしてそうする、という感じです。その書面が法的というなら法的。但し、簡単には応じません。聞いた話ですと金利カットぐらいは応じる金融機関が多いそうです。私の場合、金利カットされても1,000万円はなおつらい。特定調停は、これに裁判所が第三者(司会?)として寄り添うぐらいなもので、基本同じことです。こちらも法的強制力は低いと思われます。但し、債権者自身が交渉してもウンともスンとも言わない場合でも、弁護士が間に入っていると元本もある程度応じる(全く回収出来ないよりマシ!)ということはあるようです。一方、自己破産や個人再生は厳然たる法律があり「国家に強制される」ので否応なしに裁判所の判断通りになります。このため、私の記事ではこちらを主役として解説致します。

巨額な親の入院費負担

私が何故自己破産と個人再生で迷ったかです。巨額な親の入院費負担等明らかに許されるものでなく、キャバクラ通いでこさえた雪ダルマ式の借金なので、自己破産だと「免責不許可要件」に引っかかる可能性があったためです。但し、注にある通り「基本」不許可なので、裁判所に謝り倒せば通る場合が多い。そのため成功率も実は高い。それでもダメって言われたら・・・と思い一旦は手の掛かる個人再生にしましたが、結局うまく行かず切り替え。この波乱万丈のストーリーは次回以降に!

専門家(弁護士・司法書士等)の起用について

自己破産・個人再生は専門家を雇わなくても個人でも可能は可能です。但し、私の経験ですと専門家が間に入らないとタジュウとしては不安になります。弁護士事務所から各金融機関に通知してもらったらクレジットカードの請求書すらピタリと止まったという経験が! 督促状も一切来ません。自分で申請していたら或いは来ていたのではないかと思っています。

また、非常に複雑で量の多い提出書類の作成・提出(司法書士はここまでOK)や、裁判所に一度はビクビク出廷する際の付添い・代弁(弁護士ならこれも可能)等、非常に便利です。

法的債務整理を行う場合是非何らかの専門家、出来れば弁護士を起用することをお勧めします。

お値段は・・・思ったほど高くなく自己破産・個人再生とも弁護士で30-50万円ぐらいが相場では? (各弁護士先生により差異がありますので弁護士検索から個別ページを参照ください。)手が掛かる分後者の方が少し高いと思います。私の場合全てパックでたったの30万円ぐらいでした!

このため、法的債務整理を行う場合是非何らかの専門家、出来れば弁護士や司法書士を起用することをお勧めします。

以上、元・タジュウの赤裸々な告白と法的債務整理のダイジェストでした。実際の体験に基づいているので生臭さ & リアルさが出ていると思います。以後は私の体験と法的手段の詳細をお届けしたく思いますが、もっと生臭くリアルになってこれ以上読めない! という方もいるかもしれません・・・。でも読んで下さい!!

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債務整理のFAQ

Q.口座の開設はできなくなるのか?

A.開設できる。

お金を借りること、カードでのお買い物等は一定期間できなくなりますが、銀行口座の開設は債務整理後も債務整理手続き中も
問題なく行うことができます。大手メガバンクやネット銀行関係なく、すべての金融機関において同じです。 

Q.クレジットカードは解約されるのか?新規で作れるのか?

A.債務整理を行うと保有カードは解約扱いとなる可能性が高く、新規申込も審査通過が難しくなる。

任意整理の場合は手続きの対象にする債権者を選択することができるので、クレジットカード会社を任意整理の対象から外せばクレジットカードを使い続けることが可能があります。しかし、任意整理を行うと信用情報機関に事故情報として登録され、加盟業者間で共有されます。
カード会社が途上与信を行ったり、カード更新時の審査を行ったりした結果、契約が解除されたり、利用限度額が大幅に減額されたりします。

Q.ローンは組めなくなる?借金をすることができなくなる?

A.一定期間はクレジットカードやローン等の信用取引の審査に通過できなくなる。

債務整理を行うとその事実が信用情報機関、いわゆるブラックリストに事故情報として登録されます。
事故情報は債務整理の方法によって、信用情報機関への登録期間が異なります。
主な信用情報機関と登録期間は以下となります。

CIC(シーアイシー) 任意整理・個人再生・自己破産共に5年以内 信販会社・クレジットカード会社が加盟している団体
JICC(日本信用情報機構) 任意整理・個人再生・自己破産共に5年以内 消費者金融・クレジットカード会社が加盟している団体
ISC(全国銀行個人信用情報センター) 任意整理は5年以内自己破産・個人再生は10年以内 全国の銀行が加盟している団体
※信用情報機関の事故情報が削除された後であれば、ローンや借金ができる可能性があります。

 

Q.賃貸物件から追い出される?賃貸できなくなる?

A.債務整理手続き前に賃貸契約し、居住中のマンション、アパート等から追い出されることはない。

賃貸契約する人の債務整理を理由に、大家や不動産会社が退去を求めてもよいといった法律はないからです。
しかし、賃貸物件を新規契約する際に、信販系の賃貸保証会社が付いている場合は注意が必要です。
住居申込みの審査において信販系の賃貸保証会社に事故情報が知られれば、
「家賃の支払い能力に問題がある」と判断され、家賃保証の審査に通らない可能性が高くなります。

Q.車や預金などの財産は処分される?

A.ローン返済中の車は没収対象になる可能性が高く、預金は金融機関からローンを利用していなければ口座凍結されない。

ローン返済中の車は、ローン会社が車を処分できるよう車の所有権をローン会社に留める「所有権留保」によって 没収対象になるケースがほとんどです。債務整理を行う前にローンを完済していたり、ローンそのものがなければ 車は債務者のものですので、ローン会社に車を処分されることはありません。 しかし、自己破産を行なった場合は、時価20万円以上の車や住宅は処分対象となります。 預金は金融機関から、銀行カードローンや住宅ローン、自動車ローン等を利用していなければ 口座凍結になりません。 債務整理の対象外の金融機関である場合は、口座凍結される心配は不要です。

Q.会社や家族にバレる?内緒にすることはできる?

A.任意整理は家族や会社にバレることはほとんどないが、個人再生・自己破産はバレてしまう可能性が高い。

任意整理でも100%バレないとは言い切れないです。自分で手続きを行う際に必要書類を集めたり、電話連絡や書類のやりとりの過程で家族にバレる可能性があります。弁護士や司法書士に依頼すれば書類集めや貸金業者とのやり取り等を代行してくれます。 個人再生、自己破産の場合は手続きの性質上、会社や家族にバレてしまう可能性が高いです。 たとえば、会社には退職金証明書を発行する際に用途を説明する必要があり、債務者の配偶者や家族に給与所得者がいる場合、収入を証明できる書類提出を必ず求められます。

Q.就職や転職に影響はある?

A.影響が出る可能性はかなり低い。

面接では債務整理の事実について告げる必要はないので、採用・転職先の企業に知られる可能性は非常に低いです。 ただし、個人再生や自己破産を行うと「官報公告」という機関紙に氏名や住所、個人再生や自己破産を行なった事実が掲載されます。 官報は政府が発行しており、基本的に誰でも閲覧が可能なのでそこからバレてしまい、就職や転職に影響する可能性はあります。

Q.債務整理をすることで会社を解雇される?

A.解雇されない。

債務整理を行うことで解雇されてしまうと心配される方がいらっしゃいますが、債務整理は解雇理由になりません。 債務整理後も引き続き勤務でき、自分から退職を申し出る必要もありません。 ただし、借金問題を抱えていることで発生する周囲の人との金銭トラブルや精神的不調によって仕事上の問題があると 会社側も解雇等を検討せざるをえないでしょう。

Q.国民年金などがもらえなくなる?減額される?

A.もらえなくなったり、減額されたりしない。

国民年金等の公的年金は法律で制度が決まっており、債務整理をしたからといって年金がもらえなくなったり減額される規定はありません。 ただし、年金が金融機関に振り込まれて他の貯金と混ざってしまうと、年金と貯金の区別がつかなくなり、貯金と同様に差し押さえを受けてしまう可能性があります。

Q.パスポートは取得できる?失効する?

A.取得でき、失効もしない。

任意整理や自己破産、個人再生どの債務整理手続きであってもパスポートは取得可能であり、パスポートをすでに持っていても失効しません。 ただし、債務整理中に海外へ行くと、任意整理の和解不成立の要因となり個人再生の計画を立て直すことになる可能性があります。 自己破産の手続き中であれば海外へ行くには裁判所の許可が必要です。(自己破産の手続きの1つである「同時廃止事件」の場合は、居住制限がないため海外に行くことができます)

Q.結婚はできる?

A.債務整理をしても結婚できる

債務整理をしても結婚が制限されることは一切ありません。 自己破産中でも直後でも、結婚は可能です。

Q.戸籍や住民票に記録が残る?

A.残らない。

債務整理を行い信用情報機関に事故情報と登録されても、戸籍や住民票に記録が残ることはありません。 戸籍には自己破産など経済状況に関する記録項目はないため、債務整理後に戸籍謄本や住民票の提出することがあっても、債務整理の事実は記載されません。

Q.税金が減額・免除される?

A.減額されない。

債務整理を行なっても税金等は非免責債権とされているため免責や減額はできません。

Q.選挙権はなくなる?

A.選挙権がなくなることはない。

選挙権は公民権といって、政治に参加する地位や資格に関する権利ですので、選挙権や被選挙権を失うことはありません。

この記事を書いたのは
編集部キャップ/元・タジュウ
編集部キャップ/元・タジュウ
日本国内某一流大学を卒業後、米国一流校でMBAをトップクラスの成績で取得。Chartered Financial Analyst, CFA/日本証券アナリスト協会認定アナリスト, CMA取得済み。金融に関しての知識は世界トップクラス。ネイティブ並みの英語とタイ語能力を有す。大手町大手監査法人でM&Aアドバイザー職を経て右往曲折(紆余だけでなく。詳細は記事をご覧あれ)。現在は債務整理中央事務局で編集キャップとして活動中。コップンカップ!
私が監修しました
宮地祐樹
ひかり総合法律事務所
宮地祐樹 弁護士
所属:日本弁護士連合会/第二東京弁護士会/日本スポーツ法学会会員。調査案件:ベルマーレコンプライアンス委員会委員。経歴:早稲田実業学校高等部/早稲田大学法学部/北海道大学法科大学院/あさひ法律事務所。元Jリーグ下部組織でのプレー経験がある法曹界では珍しい異色の経歴を持つ。好きな色は青。幼少期から体育会系の世界で揉まれ育ち、人情に厚いながらも冷静沈着な仕事のスタイルが好評を得ている。訴訟案件を多く抱えながらも交渉案件も得意とし、日々、金融機関との交渉に励んでいる。